「デレステ」の本気を見た
私がやっているスマホゲーム、「デレステ」がなんかすごいキャンペーンをしている。
「デレステ」とは、プレイヤーがプロデューサーとなって、アイドルをプロデュースするというコンセプトのリズムゲームである。
そして今行われているキャンペーンは、なんと一定期間デレステに登場するすべての衣装を鑑賞できるというのだ。
無課金の人間が、すべての有料アイテムを手に入れるようなものだ。
これは革命である。
どれくらいすごいかというと、床屋にゴルゴ13の漫画が全巻揃っているくらいすごい。
ゴルゴ13のどの話でも読めるのである。
すべての衣装がそろっているとは一体どんな感じなのか。
さっそく試してみる。
すごすぎる。
この限定衣装が並ぶ光景を無課金で見ることができるのか。
この3種類を無課金で集めようと思ったら2年はかかる。
生まれたばかりの赤ん坊が無課金でデレステを始めた場合、自我が目覚める頃にようやくこの光景を見ることができるのである。
たいていはこの光景を見る前に課金をしてしまう。
生まれたばかりの赤ん坊がデレステを始めた場合、歯が生え始めるあたりでみんな課金してしまうのである。
しかも多少の課金では、必ずしも手に入るとは限らない。
確実に手に入れるなら10万円ほど必要になる。
赤ん坊はそのとき、資本主義のおそろしさを知るのである。
本当にすごい。
お祭り。
北島三郎の「まつり」がこの光景を歌ったものであることはあまりにも有名である。
スクリーンショットがとまらない。
ここぞ!というタイミングで押さなければならないので、ストップウォッチを止めるときくらいの強さで電源ボタンと音量ボタンを同時に押す。
歯もすごい勢いでくいしばる。
奥歯が痛み出す。
血もちょっと出てくる。
(ワタシが好きなワタシが好きならばワタシを好きでいてもいいですよ)
「アルトコロニーの定理」の頃のRADWIMPSみたいな歌詞だ。
ため息しか出ない。
わずか10分ほどの鑑賞であったが、10分にここまで満足感を得たことはないと言えるほど素晴らしい時間であった。
決めた。
私は、本気でプロデューサーになる。
無課金で果たしてどこまでいけるか試してみたくなった。
今の仕事を辞めて、プロデューサーになるのである。
もともと仕事してなかった。