静岡の鵺(ぬえ)
今日はご当地キャラの日である。
「ご(5)とう(10)ち(1)」と読む語呂合わせかららしい。
最近は下火になってきたように思うが、一時期はまさにご当地キャラ戦国時代といった世相で、とにかくキャラクターを出したもん勝ちみたいな風潮になっていた。
検索してみると、私が住んでいた静岡県にもご当地キャラがわんさかいた。
見たことがあるキャラクターから、やっつけ仕事と思われるようなキャラクターまで存在した。
その中で圧倒的存在感を放っていたのは、やはりしずな~びであった。
静岡県民なら誰しもが一度は見たことがあるキャラクターである。
静岡のご当地キャラ界を牽引している。
静岡のご当地キャラはしずな~びには頭が上がらない。
しずな~びの公式サイトのプロフィールにはこう書いてあった。
「静岡県が大好きで、耳は富士山、尻尾がウナギ、鈴はミカンがトレードマーク」
静岡の鵺(ぬえ)である。
別名「駿河鵺(するがぬえ)」という妖怪。
静岡が大好きでよかったな。
これで静岡が嫌いだったら地獄である。
いや、この姿で生まれてしまったから、静岡を好きになるしかなかったのかもしれない。
そう考えると大変かわいそうになってきた。
生まれたときから耳が富士山、尻尾がウナギ。
両親が「静岡の案内をする子になるように」という意味を込めてつけたしずな~びという名。
静岡の案内をすることを運命づけられた生命体。
「静岡が大好き」と書かれているだけで、ひとことも「静岡生まれ、静岡育ち」などと書かれていないことからも闇を感じる。
全然別のところで生まれたのに、静岡のことを案内し続けているのかもしれない。
ただ、この見た目ではほかに転職先を見つけることも困難である。
しずな~びがこの仕事を心から楽しんでいることを心から願うばかりである。