トイレットペーパーがなければ貝殻で拭けばいいじゃない

あの時、トイレットペーパーを買っておけば…

後悔は先に立たない。

 

コロナの影響でなぜかトイレットペーパーが市場から消えたのはもう結構前のことだが、その時はまだ在庫が家にあったので、まったく問題視していなかった。

 

それが今日ふと気が付くともう在庫が底を突いていた。

明日から家のトイレをなるべく使わないようにしなければならないという問題が目の前にあらわれた。

 

ただ、ここで思いついたのが、なにか別のもので代用できないかということだ。

 

さっそくWikipediaでトイレットペーパーが無かった時代、当時の人々が何を用いていたのかを調べた。

すると、出てくる出てくる。

羊毛、レース、麻、木の葉、トウモロコシの皮…

全ての道はトイレットペーパーに通じているのではないかという疑念を抱くほど、昔の人々は様々なものでお尻を拭いていた。

トウモロコシの皮に関してはもうだいぶ知恵を絞ったんだろう。

みんな色々試している中、「おい、トウモロコシの皮いいぞ!」みたいな風説がきっと村中に広がったのである。

しばらくの間トウモロコシが村から消えたことは想像に難くない。

 

雪も代用されていた。

冬季限定である。

欲しくなってしまう。

お尻を雪で拭きながら「今年もこの季節が来たなあ」などとつぶやくのだ。

お尻がキンキンに冷えたあとに食べる鍋は最高である。

そんなことがあってたまるか。

雪で拭くことはできない。

 

そんな中、私が目をつけたのが貝殻である。

貝殻をトイレットペーパーとして使う人のなんと風流なことか。

まず、貝殻をトイレの中に置けばそれだけでインテリアとしてオシャレである。

さらに、貝殻を耳に当てればどこからともなく波の音が聞こえてくる。

腹痛などどこ吹く風。天然の音姫である。

うちのトイレは今日からマーメイドラグーンと呼んでほしい。

怒られるから呼ばないでほしい。

 

そんなことを考えていたら、昼に無事トイレットペーパーを買うことができた。

やわらかな光のような感触。

トイレットペーパーって素晴らしい、文明って素晴らしいとしみじみと感じた。

トウモロコシの皮や貝殻などを使っている場合ではない。

みんなに声を大にして言ってやるのだ。

「おい、トイレットペーパーいいぞ!」